この記事は、
と思っている人に向けて書いている記事です。
まず結論から言わせてください。
「世に出回っている平均値はあまり参考にしないで、複数の不動産会社からリアルに情報収集したほうがいい」です!
なぜ僕はこんな主張をしているのか?
それは、不動産屋が書く「一人暮らしに掛かる初期費用の平均」は高すぎるがゆえに、高すぎる支出が当たり前だと思いこむ危険があるからです。
実際に僕は複数の不動産会社に問い合わせて初期費用を比較しましたが、その結果、一般的に平均と言われている値は高いと感じました。
では以上の話を踏まえて、世に出回っている平均に惑わされない思考を解説していきます。
※ここで言う初期費用とは、「不動産会社に支払う初期費用」のことを意味しています。家具や日用品の初期購入費用は含んでいないのでご注意ください。
Contents
【注意!】不動産屋が書く「一人暮らしに掛かる初期費用の平均」は高すぎる件について
では、実際に「一人暮らし 初期費用 平均」と検索してみます。
そして、1ページ目に記載されていた「一人暮らしの初期費用の平均」は、このような結果となりました。
赤文字で、「初期費用はおよそ家賃の5~6ヶ月くらいになるのが一般的」と書いてありますね。
実は他のサイトを見ても、ほとんどのページに「初期費用は家賃の5~6ヶ月」と書いてあります。
これを見たら、まだ一人暮らしをしたことない人は、
と思いますよね。
ただ、結論を言うと、「初期費用が家賃の5~6ヶ月も掛からない物件」はいくらでもあります!
なぜ実態と記事の内容に差が出るかと言うと、「実際には発生しない可能性がある費用を、記事では当たり前のように含めているから」なんです。
では、上記に書いてある費用を1つ1つ見ていきます。
敷金→払わない場合もあるが、払う場合が多い印象
敷金とは、「先のことを考えて預かっておくお金」のことです。
具体的な使い道は以下のとおりです。
- 退去した時の清掃費用(基本的にはこの用途がほとんど)
- 家賃が払えなくなった時の補填
この敷金は発生する可能性はありますが、0円の場合もあります。
ただ、0円の場合は退去時に清掃費用を請求される可能性が高いです。
基本的には「敷金=清掃費用」なので、先に払うか後に払うかという違いだけだと思ってください。
礼金→払わない場合が多い
礼金とは、「住ませてくれてありがとう」という気持ちを込めたお金です。つまり、チップですね。
これ、冷静に考えるとおかしいです。物を借りたり購入したりする時に、みなさんチップを払いますか?払わないですよね?
なのになぜか、物件を借りる時の費用として当たり前のようにチップ(礼金)が含まれています。
冷静に考えればおかしいということで、礼金は0円の物件はかなり多かったです。
仲介手数料→払わない場合、もしくは半分になる場合あり
仲介手数料とは、「貸し借りの仲介をしてくれた代金」として不動産会社に支払うものです。
※不動産会社は基本的に、自分たちで保有している物件を貸しているのではなく、「物件を所有しているオーナー」と「家を借りたい人」の仲介をしています。ただ、たまにですが、不動産会社自身が保有している物件を貸す場合もあります。
この仲介手数料のために不動産会社は仕事をしていますから、仲介手数料は絶対に発生すると思ってもらって間違いないです。
しかし、「借りた人が払わなくてもいい場合がある」ということは覚えておきましょう。
どいういうことかと言いますと、仲介をしてもらって助かっているのは物件のオーナーも一緒ですから、オーナーから仲介手数料を貰ってもいいんです。
なぜか借りた人から貰うのが一般的になっていますが、借りた人とオーナー両者から半分ずつ(家賃の0.5ヶ月分)貰う会社もあれば、オーナーだけから貰うという借り手からしたら助かる会社もあります。
※仲介手数料は最大で家賃の1ヶ月分(税抜)しか受け取れないことになっています。例えば家賃が3万円で消費税が10%であれば、受け取れる仲介手数料は33,000円が上限になります。つまり、オーナーと借り手のそれぞれから33,000円受け取る(合計66,000円になる)のはNGということです。
前家賃→不動産会社によって異なります
前家賃とは、「来月分の家賃の事前に支払っておくこと」を意味しています。
例えば3月15日に入居したら、以下の費用を前家賃として支払います。
- 3月15日~3月31日までの日割り家賃
- 4月の家賃
僕はこの前家賃制度を「採用していない不動産会社」と「採用している不動産会社」の両方と契約したことがあり、会社によってバラバラという印象です。
ただ、前家賃を採用していても、家賃を支払うタイミングが1ヶ月分早いだけで損はしていないので、そこまで気にする費用ではないと個人的には思います。
保証会社利用料→支払わない可能性もある
保証会社利用料とは、家賃が支払われなかった場合に保証してくれる会社に払う費用です。
ただ、オーナーとしては保証があればいいわけですから、親を連帯保証人とすることによって、この費用を回避できる可能性はあります。
しかし、親に財力があるとか関係なく、保証会社の利用が必須となっている場合もあります。
その場合であれば、渋々ですが払うこととなります。
火災保険料→ほぼ払う必要があります
火災保険料とは、名前の通り火災が起きた時の保険料として支払うものです。
これは、ほぼ全ての物件で加入が必須だと思いますね。
僕自身いろんな物件を探しましたけど、火災保険に加入しなくていい物件は1つもありませんでした。
これは諦めて払ってください。
鍵交換費用→交渉次第で不要にできる
鍵交換費用とは、その名の通り鍵を交換するのにかかる費用のことです。
なぜ鍵を交換するかと言うと、防犯のためです。
もし前に住んでいた人が複製した鍵を持っていた場合、家に入られちゃいますからね。
ただ、ここで本音を言わせてください。
前住んでいた家に泥棒として入ろうと思いますか?普通思わないですよね。
僕が担当してもらった不動産会社の人の話によれば、前住んでいた家に複製した鍵を使って入った例はあるみたいです。ただ、それって相当なレアケースであり、心配するに及ばない話だと僕は思います。
つまり何が言いたいかというと、「鍵交換などいらない」ということです。
交渉次第では鍵交換は不要にできますので、不要と思う場合は交渉してみましょう。
削れるのは、「礼金・仲介手数料・鍵交換費用」
ここまでの話をまとめると、主に削れそうなのは以下の項目です。
- 礼金
- 仲介手数料
- 鍵交換費用
このように、1つ1つの項目をしっかり見ていくと、「初期費用が家賃の5~6ヶ月というのは高い」というのが個人的な結論です。
なぜ平均を高めに書くのか?
そもそもなぜ、初期費用の平均は高めに書かれているのか?
それは、高めに書いておかないと、いざ貸す時に苦労するからです。
家賃5ヶ月分が当たり前だと思ってもらえていれば、家賃5ヶ月分を請求するのは簡単ですよね。
ただ、家賃4ヶ月分が当たり前の認識になっていた場合、家賃5ヶ月分を請求するのは難しくなります。
正直に言えば、もし僕が不動産会社に勤めていたら、平均が高めになっている記事が溢れていたほうが都合が良いと思っちゃいます。
僕の場合は、家賃の3.2ヶ月分で済みました
ちなみに僕が現在借りている物件に支払った初期費用は、家賃の3.2ヶ月分です。
家賃は30,000円なのですが、初期費用は96,420円でした。
手付金みたいな感じで10,000円先に支払っていますので、86,420円と書かれていますが、トータルで支払った金額は96,420円です。
ただ、家賃の3.2ヶ月分というのはかなり頑張って探した結果であり、「これを目指して動きましょう」と言うつもりはありません。
僕がこの記事を通して言いたいのは、「提示された平均を当たり前だと思わず、苦労して調査する意識を持ってください」ということだけです。
結論→いろんな不動産会社から情報収集しよう!
今回は、不動産屋が書く「一人暮らしに掛かる初期費用の平均」は高すぎるというテーマを軸に記事を書きました。
記事の中で具体的な数字(家賃○ヶ月分など)を書いていますが、ハッキリ言えばそんな数字は忘れてもらって大丈夫です。
なぜなら、時代が移り変われば、具体的な数字は常に変化していくからです。
この記事を書いているのは2022年3月21日ですが、極端に言えば30年後にはそんな数字など変化しているに決まっています。
先述していますが、僕が記事を通して伝えたいのは「提示された平均を当たり前だと思わず、苦労して調査する意識を持ってください」ということだけなんです。
いろんな不動産会社の見積もりを比較することで、「リアルな相場」が必ず見えてきます。
ハッキリ言えば、複数の不動産会社から情報収集するのは面倒くさいです。
ただ、情報収集をサボると必ず金銭的な損をします(過去に僕は損した経験があります・・・)ので、なんとか頑張って情報収集してほしいと思います。
では、以上となります。
この記事が参考になっていれば嬉しく思います。